MRI検査
MRI検査とは
MRI検査とはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴断層診断装置)の略で、CT検査のように放射線を使わず、強い磁石とFMラジオに用いられている電磁波を用い、水素原子の共鳴現象を利用して、体の中の様子を画像にする検査です。エネルギーの与え方や収集するタイミングを変える事によって様々な画像が得られます。特に軟部組織のコントラスト分解能に優れています。 |
MRI検査時の注意事項
MRIで使われる磁石や電波は、普通人体への影響はありません。次のような方は検査ができない場合があります。担当医または検査担当者にあらかじめお知らせ下さい。
・原則として検査できないもの
- 心臓ペースメーカー
- 神経刺激装置
- 除細動器(ICD)
- 眼球内の金属異物
- 人工内耳
・材質の確認が必要なもの
- 脳動脈クリップ
- 人工関節
- 義眼
- 人工心臓弁
- 心臓ステント
- 磁力で調整を行うシャントチューブ
・その他
刺青、永久的なアイライン等は、腫脹・変色等が起きる可能性があります。
強い閉所恐怖症の方は、検査できない場合があります。
妊娠中または妊娠の可能性がある方は、原則検査は行いません。
(胎児のMRI検査の安全性は確立されていないためインフォームドコンセント後に行います)
検査前に外さなければならない物
次の物は故障したり、検査に影響したりすることがあるので検査前には取り外さなければなりません。
外せない場合はスタッフまでご相談ください。
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検査室へ
取り外し可能な金属を外して検査室へ着替えが必要になる事もあります。
撮像中は装置から工事現場のような「ガーガー」や「トントン」等大きな音がします。
聴覚を保護するためヘッドフォンや耳栓をします。
一回の検査で、複数回の撮像を繰り返し、適宜造影剤使用し検査を進めます。
一般的に20分〜40分で終了します。
MRI画像(臨床例)
一回の検査で、複数回の撮像を繰り返し、適宜造影剤使用し検査を進めます。
一般的に20分〜40分で終了します。
3T(テスラ)MRI装置について
3T-MRI装置は、我が国では2003年に頭部用、2005年に全身用の装置が薬事承認され急速に普及しつつあります。従来より使用されているMRI装置に比べて静磁場強度が高いため、信号とノイズの比であるS/N比がよくなり高分解能の画像や高速の撮像が可能になりました。
・細かいところがより見える静磁場強度が上がれば、得られる信号も強くなります。 |
・血管の描出(Magnetic Resonance Angiography)
3T-MRI装置ではT1値という時間が延長するため、 |
・脳の活動がわかる脳機能イメージング(Functional MRI)
脳の活動による血流の変化を用いて脳の機能を画像化することができ、脳科学研究において重要な役割を果たしています。臨床応用としては、脳外科術前の運動野や言語野のマッピングに使用されています。 |
【MRI対応視覚聴覚刺激装置】 |
・神経線維の走行が見える
3T-MRI装置の高いS/Nを利用してスライス厚を薄くした拡散テンソル画像が可能になり、神経線維の走行を画像化する高画質の拡散テンソルtractographyが可能となり、脳腫瘍の手術などに役立っています。
拡散テンソル画像
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脳梗塞部位と脳神経線維の位置関係が明確に描出され症状との関連性についての把握に役立っています。 |